定年退職して、その後の人生を田舎で過ごしたいと考えている方が多いと思います。田舎で自然に囲まれて健康的な生活を送ることは、多くの人にとって夢ではないでしょうか。少しばかり畑を持ち、自家製の野菜で料理を作る。夕日のきれいな夕暮れは、夕日を眺めながらワインを飲む。そして雨の日は読書三昧。
ただしこれは、十分な生活費があって余生を田舎で過ごすことができる人の場合です。田舎で収入を得て生活をする場合には、田舎生活が大変なのも事実です。

田舎に住みたい人は定年退職者だけではなくて、実は田舎に住みたい若者も増えています。
こちら「都会よりも田舎派が増えている?」にあるように、地方で暮らしたいと思っている若者が、47.3%に達しているとのことです。若者ですから当然生活費も稼がなければいけません。経済的な面だけでなく、田舎暮らしをするには、それなりの覚悟が必要となります。

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田舎暮らしをするための覚悟を決める

では、田舎暮らしをするためにはどのような覚悟が必要でしょうか。

経済的な問題に立ち向かう

田舎に移ってから仕事を見つけようと思っても無理です。そもそも田舎に仕事がないから、皆都会に出て来るのですから。田舎で仕事を見つけようと安易に考えている人は、田舎に移住することはあきらめた方がよいです。 ただし、今までと同じ水準の暮らしを捨てれば可能性は開けます。

最近「ダウンシフト」という言葉が聞かれます。贅沢をやめ、生活水準を必要最小限のレベルに下げて、そのことで余った時間を自分の趣味や学習にあてようという「スローライフ」の生活スタイルです。このような人たちを「ダウンシフター」と言います。欧米には以前からこの考え方がありましたが、日本でも最近テレビでよく見ますね。山奥で自給自足の生活をしている人たちがよく紹介されます。家族の理解が必要です。

田舎暮らしではありませんが、このような本があります。

減速して自由に生きる: ダウンシフターズ (ちくま文庫)

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さらに最近は、インターネットの使える環境であれば、インターネットを利用して仕事ができるようになりました。この点では従来より田舎暮らしの幅が広がったといえるでしょう。このことについては後の項目で詳しく取り上げます。

近所づきあいが大切です

田舎に移住したならば、地域の人たちとの交流は欠かせません。いろいろなことを教わる必要があります。災害時にはその土地に慣れた人に救助をお願いすることもあります。地域の祭りやいろいろな行事、冠婚葬祭にも参加しなければいけません。よほどの山奥で仙人生活をするのでない限り、近所付き合いは避けて通れません。
都会のマンションに住み慣れて、近所付き合いの苦手な人は田舎暮らしはやめた方がよいでしょう。

車がないと不便です

駅から何キロメートル、買い物をする店や病気の時の病院のある町まで何キロメートルというところがほとんどでしょう。バスも朝と夕方に1本ずつというところも増えています。山間部でしたら、自転車も使えません。どうしても車の免許を取得していて、たとえ軽でもいいから車が必要となります。

 社会インフラの整備されていないところが多いです

よほどの山奥は別として、民家のある所なら電気、水道は問題ないでしょう。都市ガスはありませんから、当然プロパンガスということになります。都会生活に慣れた人にとって一番の問題は水洗トイレでしょう。
下水道が完備しているところはまずありませんから、浄化槽を設置してあるか、あるいは汲み取り式となります。そのような生活が苦痛な人には、まず田舎暮らしは無理でしょう。

 自然は豊富、でも恐怖も潜む

優しい自然も時として牙をむくこともあります。せっかく育てた農作物が、台風や寒波、日照り、異常気象で大被害を受けることもあります。害虫による被害もあります。農業・漁業・林業はとても大変な職業です。田舎に移住して、もしこのような仕事で生活しようとする場合は、自然の脅威も覚悟しておく必要があります。

それといろいろな虫や怖い動物も身近にいます。古民家のような所でしたら、毛虫、ムカデ、ヤモリなどが家の中に住みついている場合もあります。ヘビが入ってくることもあります。大きなアオダイショウが住みついている場合もあります。このようなことも覚悟しなければいけません。田舎の家が全てこのようであるとは限りませんが、場所によっては覚悟をしなければなりません。場所選びの時に確認しましょう。

新しい田舎暮らしの選択

田舎暮らしをするにはいろいろと覚悟が必要ですが、それを乗り越えて田舎暮らしにあこがれる魅力は何でしょうか。最大の魅力は豊かな自然ですね。きれいな空気、おいしい水、周りいっぱいの緑、癒されます。きれいな星空も田舎でないと見ることができません。都会生活に疲れた人たちは、このような環境で癒しを求めて移り住みたいのは当然です。


以前は田舎に移住しても、その地域の産業に携わる以外に生活の手段がありませんでした。しかし現在は様々な生活手段が生まれてきています。そのような新しい田舎暮らしの選択肢について考えてみましょう。

インターネットを活用した仕事の可能性

インターネットの仕事は場所を選びません。インターネットが使える環境であれば、田舎はもちろん外国にいても仕事ができます。それに最近は「クラウドソーシング」という、インターネットで仕事を受注し完成させて、インターネットで製品を収める仕組みができています。
ただしインターネットは光が理想的、内容によってはISDNではちょっときつい場合もあります。町ぐるみで、村ぐるみでこれを推進している自治体があるので、そのような町村を選ぶとよいでしょう。

さらに「サテライトオフィス」として、都会の本社のバックアップ機能を持つ事業所を地方に作る企業も現れています。さらに発展させて本社自体を地方に移転する場合もあります。

サテライトオフィスとしてよく紹介され、視察の絶えないのがこちらです。

グリーンバレー (徳島県神山町)

また同じ徳島県にこのような場所があります。

徳島ワーキングスタイル

今後はこの例に見るように、町おこしとして取り組むところが増えてくることでしょう。

クリエイティブな仕事に向く田舎

kinomi芸術家などクリエイティブな仕事には、田舎の静かで住み心地のよい環境が向いているでしょう。次のような、町全体が芸術家を育てる環境を作っているところがあります。

香川県三豊市粟島芸術家村 (粟島は漂流郵便局のあるところでもあります)

特に陶芸家の活躍する環境は、田舎の方が整っていて、田舎に工房を構えている陶芸家も多いですね。
こちらも多くの芸術家が移り住んでいる里山です。

和歌山県龍神村

地域の特産品を開拓する

natumomiji地域の特産品をブランド化して高い収益を得ているところがあります。良く知られているのが、葉っぱビジネスで知られるこの会社。

株式会社いろどり(徳島県上勝町)

町のお年寄りが、料理のつまものとして葉っぱを採集して出荷していますね。
各地にはその土地の特産品があります。これをブランド化して売り出すことによって地域の活性化が図られます。

若い人を呼び込む試み

過疎化が進む中で、流出人口よりも流入人口の多い町や村があります。

島根県隠岐諸島にある海士(あま)町もその一つです。
ここでは、漁師志望の若者の移住支援として、3年間月15万円の生活費を支援しているとのことです。
この資金は全国から募り、資金提供者には毎年島の特産品を送っています。さらに子育て環境の整備にも力を入れています。

海士町のもう一つの試みは、「島留学」という、島外から高校生を受け入れる島根県立隠岐島前(どうぜん)高等学校です。完備された寮があり、豊かな自然に囲まれてのびのびと高校生活を送っています。

隠岐島前(どうぜん)高等学校

海土町のユニークな取り組みはまだまだあります。

住み続けたい島へ

 

2004年の新潟県中越地震では、新潟県中越地方は大きな被害を受けました。そして、農家の中には復興をあきらめて移転する人も多く、寂れていく町や村も多いということです。その中にあって、新潟県小千谷市若栃集落では、細金さんが中心となり「わかとち未来会議」を立ち上げて、将来の夢を語り続けたということです。人口わずか100人の集落ですが、1日約10人の大学生がボランティア活動で支援をしており、年間1000人の観光客が訪れるようになったということです。大学生にとっても、ボランティア活動で単位を認定される大学があったり、就職活動で有利になったりと、メリットも大きいということです。卒業後も集落に通う人も多く、若い人が行きたくなる田舎作りに貢献しています。若い人を呼び込む活動は、全国いたるところにあります。



新しい農業の形態(CSA)

最近の農業は大規模化、企業化が進み、小規模農家は対抗できずに没落しています。その中で、小規模であっても農業を続けられる形態があります。それはCSA(Community Supported  Agriculture )、直訳すれば 「地域に支えられた農業」です。

消費者となる会員が払った年会費で農業を行い、収穫されたものを会員に分配するという形をとります。有機・無農薬野菜など、安心・安全を求める最近の消費者の傾向を反映して発展しています。1970年ごろ、生産者と消費者の連携という農業の形がアメリカに伝わり、アメリカで発展を遂げて日本に逆輸入されたということです。

農業は、高温、乾燥、低温、悪天候によるリスクを伴います。このリスクを消費者も分かち合います。不作の時は、他から調達したり、会員に会費を戻すようなことはありません。会員にとっては、平常時であれば、新鮮かつ安全な野菜を届けてもらえるのが魅力なのです。生産者の顔が見えるのも安心です。

CSAを始めるには次のような手順があるでしょう。
① HPやFacebookで会員を募り、会費を納入してもらう。
② 会員数に見合った作付をする。
③ 収穫物を会員に送付する。

最近では、畜産にも取り入れられています。

新しい林業の形態

最近、台湾、中国、韓国の建築ブームにのって、日本の杉や檜の木材価格が高騰しているようです。しかし、所有している森林を伐採して運び出すには地元の森林組合に頼らざるを得ず、その代金が高額なため、伐採して売ってもほとんど手元には残らず、下手をすると赤字になることもあるということです。それは、伐採するための機械や燃料に巨額のお金がかかるからです。

そこで注目されているのが「自伐型林業」という方法で、自分で伐採して運び出して売るという方法です。
ただ、そのための技術やノウハウが必要です。その講習会をやっているNPO法人があります。

NPO法人自伐型林業推進協議会

山林を所有している人はもちろん、Ⅰターンの人、一般からも地域おこし協力隊員として募集しているところがあります。

TIPS補助金をもらって田舎に移住しよう
移住を促進している地方自治体の中には、補助金を出してくれるところもあります。
こちらに詳しい情報があります。全国自治体支援制度2015年版
この他にも独自の支援制度を実施している地方自治体がありますから、インターネットで検索してみるとよいでしょう。

地域おこし協力隊

政府が支援している制度に「地域おこし協力隊」というものがあります。

地域おこし協力隊は、人口減少や高齢化等の進行が著しい地方において、地域外の人材を積極的に誘致し、その定住・定着を図ることで意欲ある都市住民のニーズに応えながら、地域力の維持・強化を図っていくことを目的とする取組です。
具体的には、地方自治体が都市住民を受入れ、地域おこし協力隊員として委嘱し、一定期間以上、農林漁業の応援、水源保全・監視活動、住民の生活支援などの各種の地域協力活動に従事していただきながら、当該地域への定住・定着を図っていくものです。
(「地域おこし協力隊」のホームページから)

そして、このような自治体に対し、総務省が地方交付税の財政支援をするものです。

地域おこし協力隊

総務省の地域おこし協力隊

多くは20~30代の若い人で、任期の1~3年を過ぎた後も、6割の人が定住しているということです。こちらで、全国で今募集している地域おこし協力隊を見ることができます。


田舎暮らしの楽しみ

念願かなって田舎暮らしをスタートしました。せっかくですから、田舎暮らしでしか味わえない楽しみ方を見つけましょう。これも田舎暮らしの醍醐味ですね。

まきストーブを楽しむ

20141118makiまきストーブはぬくもりがあって、ほっとするものです。まきがチロチロと燃えている景色は癒しを与えます。エコエネルギーでもあります。
冬に入る前にまきを準備するのはかなり大変な作業ですが、この作業を楽しむのもまた都会では味わえない魅力ではないでしょうか。

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落ち葉を焚いて焼き芋(といきたいのですが)

初冬には落ち葉や枯れ枝を焚いて焼き芋を焼く。かつてはそれも里山の楽しみでしたが、今は規制が厳しくてできないようです。ただ、庭で焚く小規模の焚き火なら許されているところもあるそうですから、役場に確認してみるとよいでしょう。

若い人の田舎暮らしについて考える

少し古い調査になりますが、若者の田舎暮らしへの憧れについての調査報告があります。

半数が「田舎で暮らしたい」、500人調査(若者、地方へ)

20~30代の「低温世代」と呼ばれる若者575人へのアンケートで、「地方で暮らしたい」と回答した人が、半数に近い47.3%になっています。その理由としてあげられているのが、

・100坪の敷地に庭も駐車場もある一戸建て
・通勤ラッシュと無縁の生活
・豊かな自然に囲まれた生活

です。これらは、田舎生活の魅力的な部分だけに焦点が当てられているように思えます。

このアンケートの対象となったのが「低温世代」と言われる、就職氷河期の洗礼を受け、やっとのことで会社に入っても賃金は上がらず、好況といった浮かれた状況は知らないまま社会人として生活している世代です。(参考「現代用語の基礎知識」自由国民社)
それだからこそ、「低温世代」には、田舎への憧れが強いのでしょう。

しかし、なかなか移住に踏み切れないのはやはり、収入とか、近所付き合いとか、交通機関や買い物の不便さといったことがあるからでしょう。

田舎に移住するのに、従来から2つのパターンがありました。UターンとIターンです。最近はこれにさらに「孫ターン」というパターンが出てきました。

Uターン:地方から都市部に出てきて同じ地方に戻る。
Iターン:出身地とは別の地方に移住する。特に都市部から田舎に移住する。
孫ターン:子供が祖父母のいる田舎に移り住む。

田舎暮らしをする上でネックになるのは、冒頭にあげた次の点です。

①経済的な問題(収入の問題)
②近所づきあいが煩雑
③公共交通機関が発達してない
④インフラ整備が発達していない
⑤自然の驚異

パターン別に田舎暮らしへの適用のしかたを見てみましょう。

Uターン

元々その土地に住んでいたので、①以外はわかっているから問題ないでしょう。①についても、家業を継ぐのであれば、一から始めなければならないIターンの人に比べれば恵まれています。そもそも、なぜ生まれ故郷を離れて都会に出てきたのかを考えて、経済的豊かさを選ぶか、心の豊かさを選ぶか本人次第ということになるでしょう。

孫ターン

祖父母の家や土地、そして家業を継ぐことが大きな目的になるでしょう。従って①については、孫の納得が得られれば解決できるでしょう。①以外は、実体験していないので覚悟が必要になります。しかし、②については、「何々さんのお孫さん」ということで、近所の人が面倒を見てくれることが多いので心強いでしょう。

Iターン

一番難しいのがIターンです。元々地方の出身者であれば、②~④については経験があるので比較的バリアは少ないですが、都会生まれの人の場合は全てが初めての経験ですから、相当の覚悟が必要となります。しかし、覚悟を決めて飛び込めば、近所の人がいろいろと教えてくれて手助けしてくれるようです。田舎の人は暖かいです。人間づきあいの嫌いな人でなければ、必ず道は開けます。

 

TIPS島根県江津高校のユニークな試み
定員割れが続く島根県の江津高等学校は、江津市内に祖父母がいる県外在住の孫をターゲットにした、ユニークな入学者呼び込み作戦「孫留学 UI(ユーアイ)−Mago(マゴ)TURN(ターン)」に乗り出しました。市内の敬老会でPRしたり、市内全戸にチラシを配布するなどして、市出身者らが帰省するお盆の時期に、適齢期の子供を同校に留学させるよう呼びかけるものです。市内に祖父母がいるため寄宿舎を作る必要もなく、身元も保証されるので安心して入学させることができます。

 

 

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