寒波と大雪で日本中大混乱

今年一番の寒波が到来しています。特に北陸地方では、大雪で電車や車が長時間立往生する被害も出ています。西日本各地ではめったにない大雪に見舞われ、南国の高知や鹿児島でも雪、沖縄でもあられが降ったと報じられています。今日、明日は大学のセンター試験、受験者も大変です。

1月11日午前12時の衛星画像 気象庁

これは、電車が立ち往生した1月11日午後7時ごろに先立つ12時の衛星画像(可視)です。北陸地方に厚い雲がかかっています。そして東シ海には筋状の雲がびっしりとかかり、太平洋まで達しています。これらが北陸を中心とした日本海側、西日本各地に大雪をもたらしたことになります。

なぜこのような寒波が続くのでしょう。それは「北極振動」を考えるとわかりやすいと思います。以下は、北半球500hpa高度・気温の推移です。図は、下記サイトから採用しました。

http://www.sunny-spot.net/chart/chart_archive.html?area=0

2017年12月24日午前9時(日本時間) 北アメリカに強いトラフがある

この時期、北アメリカは強烈な寒波に襲われていました。この図からもわかるように、強いトラフ(気圧の谷)があり、寒気に覆われています。

12月28日午前9時(日本時間)

2018年1月2日午前9時(日本時間)

1月7日午前9時(日本時間)

1月12日午前9時(日本時間) 日本にトラフが移動してきている

北半球500hpa 高度・気温天気図は、週間予報によく利用されるもので、偏西風帯が南北に波打っているのがわかります。南に張り出した部分がトラフで、北に引き込んだ部分がリッジ(気圧の峰)になります。この波は、波長3,000km~5,000kmで、1日に約1,000kmでほぼ東に移動しています。これを「北極振動」と言うようです。振動と言っても、弦のように振動するのではなく、周期的な変化を気象学では振動と言います。日本の位置する北緯35度付近は、経度10度が約1,000kmですから、昨年12月24日から19日かけて、北アメリカに異常寒波をもたらしたトラフが移動してきたということになります。

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