FX(Foreign Exchange)とは外国為替のことです。日本の正式名称は「外国為替保証金取引」あるいは「外国為替証拠金取引」といいます。
外国に行くときに、円をドルに両替しますね。そして帰ってきた時に残ったドルを円に両替しますね。帰ってきた時に、円が行く時よりも値下がりしていれば、多くの円が戻ってきて得した気分になります。逆に円が値上がりしていれば、受取る円が少なくなって損をした気分になります。FXの原理はここにあります。
よくある疑問が、1ドル100円から110円になった時円安になったといいますが、どうして安くなったのかということです。円の数字が多くなっているから高くなったのじゃないかと。
次のように考えれば理解できます。1円が何ドルなのかを考えます。
1ドル=100円 → 1円=0.01ドル(1セント)
1ドル=110円 → 1円=約0.009ドル(約0.9セント)
1円の値段が安くなっていますね。つまり円安です。
コンテンツ
FXのリスクについて知る
スワップポイントが高くても為替変動で最終的に損失になることもある
どのようなFX取引スタイルがあるの?
FXの仕組みを知る
FX(Foreign Exchange)とは外国為替のことです。日本の正式名称は「外国為替保証金取引」あるいは「外国為替証拠金取引」といいます。
外国に行くときに、円をドルに両替しますね。そして帰ってきた時に残ったドルを円に両替しますね。帰ってきた時に、円が行く時よりも値下がりしていれば、多くの円が戻ってきて得した気分になります。逆に円が値上がりしていれば、受取る円が少なくなって損をした気分になります。FXの原理はここにあります。
私は、FXは初心者です。しかし、商品先物取引は長い間経験してきました。このたびFXも初めてみようと思い勉強しましたところ、先物取引とほぼ同じであることがわかりました。FXも金融商品先物取引の一つですから、同じ先物取引なので似ているのは当然です。
ここでは、私が調べて理解したFXをわかりやすく説明したいと思います。やはり自分で納得できなければ、他人に説明はできないですよね。ですから、皆さんにも理解していただけると思います。
FXって何?FXの仕組みをわかりやすく解説
FXは、簡単にいうと2国間の通貨の売買のことになります。ですから必ず一方の通貨を売り、同じ価値の他方の通貨を買うことになります。この通貨を交換するときの比率が「交換レート」または「為替レート」というものです。私たち日本人なら、日本円を売って他国の通貨、例えばUSドルを買うことがもっとも多い取引でしょう。
世界のそれぞれの国の通貨の価値は時々刻々変化していて、ある2国間の通貨の交換レートも変化します。このレートの変化を利用して利益を得る(当然損をすることもある)ことになります。先物取引の一つで、金融商品先物取引に分類されます。
具体的に、円を売ってUSドルを買う「USドル円」という取引で見てみましょう。
上の図では、円に対してドルが上昇トレンドであると予想して、Aで円を売ってドルを買います(新規注文を出す)。この状態を「買いポジション」と言います。
予想通りドルが上昇して、Bで1ドル101円になった時ドルを売れば、1ドル当たり1円の利益になります。1万ドル買っていれば1万円の利益です。
ところが予想通りいくとは限りません。下の図のように反対に動くこともあります。
Bで売ると、1ドル当たり1円の損、1万ドル買っていれば1万円の損ということになります。このような時には、Bで売らずにポジションを持ち続けることもできます。そして、ドルが回復して100円以上になった時に売ればいいわけですが、どんどん下がり続けることもあって、損がさらに膨らむこともあります。回復に長い時間がかかることもあります。
FXは売りの新規注文を出すこともできる
通常は、円で相手の通貨(今はUSドル)を買うことが多いのですが、ドルが下降トレンドにあると予想した場合は、円買いドル売りの新規注文を出すこともあります。これを「ショートポジション」と言います。(最初の買ポジションは「ロングポジション」と言います) 持ってないドルをどうして売ることができるのかと疑問に思われる方もいると思いますが、FXは2つの通貨の売り買い(一方を売って一方を買う、あるいはその逆)と考えれば理解できるでしょう。
商品先物をやっていると、相場の急激な下落が予想されるときは、売りから入って買い戻すことによって、短期間に利益を出すことをよくやります。FXもやはり、売りから始めた時は、短期間で決済した方がよいと思います。これは、後で説明するスワップポイントの面からも言えます。
ここでは、Aで円買いドル売りを行って、Bで円を売ってドルを買い戻しています。順序は逆ですが、高く売って安く買い戻すのですから利益になります。
この場合も、予想に反して逆に動くことがあります。
このように、Aの時点で下降トレンドに入っただろうと予想して、ドルを売ったにもかかわらず、予想に反して上昇を続けて損失を出してしまうことがあります。
FXの取引はいろいろな通貨でできる
上の例では円を中心に考えましたが、取引の一方が日本円だけとは限りません。例えばUSドルとユーロの交換もできます。ただし、FX会社で扱っている通貨に限定されます。例えばトルコリラは金利が高いので人気ですが、FX会社で扱っていなければ交換できません。
レバレッジで投資額以上の取引ができる!
FXでは、レバレッジと言って少ない投資額で大きな投資ができ、その結果大きな利益を生み出すことのできる仕組みがあります。 (レバレッジはレバー、つまり少ない力で重い物を動かすテコの原理です)
上の例のように、1ドル=100円の時 1,000ドル買ったとします。(100,000円必要)
1ドル=101円の時売りました。すると利益は 1,000円となります。
それでは面白くないというので使うのが「レバレッジ」という手法です。要するに倍率です。
例えばレバレッジ10倍にすると、10分の1の資金で取引ができます。上の例ですと、資金100,000円で1,000,000円相当のドルが買えます。1ドル100円とすると10,000ドルです。上と同じに動いた場合、10,000円の利益を得ることができるのです。そのかわり決められた額の保証金(証拠金)を積みます。
上のようにいけばよいのですが、必ずしも思い通りにいかず円高(ドル安)になって損をすることもあります。レバレッジを高くすると損失のリスクも高くなります。それで、レバレッジは25倍までに制限されています。初心者は低レバレッジで始めるのがよいでしょう。ただし、ほとんどのFX会社がレバレッジ25倍固定になっていて、自分で希望のレバレッジを選択することができません。後でレバレッジを選択できるFX会社を紹介します。
この点も商品先物に似ています。商品先物では、レバレッジに相当するものが「倍率」で、最も代表的な金では、倍率が1,000倍と100倍です。儲けが大きい分、大損失のリスクも高くなります。この点でも、FXは比較的安全な取引と言えます。
金利差を利用して利益を上げることができる!スワップポイント
FXでは、上で見たように、通貨売買の差額で利益を出すこと以外に、「外貨を買って持っている」ということで利益を得ることができます。
外貨預金では、利率の高い外貨で預金することで金利(インカムゲイン)を得ることができます。FXも同様で、外貨を買っているということは、それを外国の銀行に預けていると同じことですから、インカムゲインがあります。FXでは「スワップポイント」と呼びます。
通貨にはそれぞれの国が設定した政策金利があります。例えば日本の場合、現在の政策金利はたったの年0.1%です。しかし、金利の高いことで有名なトルコの通貨トルコリラの場合、年24.0%(2019年4月現在)という超高金利です。
このような高金利の通貨を買って日本円のような低金利の通貨を売るという取引を行うと、2国間の金利の差額分を利益として受け取ることができます。この、2国間の金利差のことをスワップポイントといい、金利のように毎日利益として計上されるのでスワップ金利とも呼ばれます。FXでは通貨を交換すると同時に金利も交換することになるので、このようなスワップポイントが発生します。買った通貨を、取引の間中その国の銀行に預けるので金利が入り、一方で売った分の日本円の金利を払うので、その差額がスワップポイントであると考えるとわかりやすいでしょう。スワップポイントにもレバレッジが適用されることになるので、高レバレッジでは大きな金額になります。
ここでは、金利の低い日本円で、これより金利の高いオーストラリアドルを10,000ドル(1万通貨といいます)買うとします。
現在(2019年4月)はだいたい以下のような状況です。
政策金利: 日本 0.1% オーストラリア 1.5% 金利差は 1.4%
為替レート: 1オーストラリア・ドル=75円(としましょう)
そうしますと、
1年間のスワップ金利 = 75 × 10,000 × 1.4% = 10,500(円)
1日のスワップポイント = 10,500円 ÷ 365(日) = 28.76円
金利も為替レートも変わらないと仮定すると、この1日のスワップポイントが毎日得られることになります。750,000円でオーストラリア・ドルを買って1年間保有していれば10,500円になりますから、日本の銀行に預金するよりもはるかに有利ということになります。
これを、トルコリラで運用したらさらに大きな利益が得られることが予想できると思います。ただし、下のサイトを見るとわかるように、政策で金利は大きく変動して不安定ですから、リスクも伴います。
このように、スワップポイントで利益を得るのは、中長期の投資に向いています。
なお、スワップポイントは政策金利を基本として、FX会社によって少しずつ異なります。スワップポイントの高さを売り物にしているFX会社もあります。
各国の金利や為替レートを確認するには、下記サイトがたいへん役に立ちます。
FXのリスクについて知る
FXは得る利益も大きいかわりに、判断を誤ると損失も大きくなります。どのようなリスクがあるかを知っておくことは大切ですね。
レバレッジが高いとロスカットによる損失のリスクも高くなる
FXはレバレッジにより、投資額以上の取引ができます。その代わり一定の証拠金を預けなければいけません。そして、損失(まだ決済していないので「含み損」)が発生して、FX会社で指定した証拠金維持率を下回った場合は決済(反対売買)されてしまいます。この証拠金維持率(ロスカットライン)はFX会社によって異なっていて、50%~100%が多いです。これを防ぐには、ロスカットラインに近づいたときにFX会社から発せられる「ロスカットアラート」に対してマージンコールつまり追加証拠金(追証:おいしょう)を入金します。追加証拠金を払わないでロスカットラインを超えると、強制的に決済されてしまいます。これが「強制ロスカット」です。
実際に証拠金維持率を計算してみましょう。証拠金維持率は次の式で計算します。
証拠金維持率 = 有効証拠金 / 必要証拠金 × 100
有効証拠金:証拠金に取引中の損益(含み損)を加味した金額
必要証拠金:取引するために最低限必要な金額
次のようなケースを考えます。
1ドル=100円で10,000ドルの買いポジションがある
レバレッジは10倍 つまり最低限必要な必要証拠金は 100,000円
FX口座入金額は 150,000円
現時点の含み損が 30,000円
ロスカットの基準が、証拠金維持率が100%以下
有効証拠金は 150,000円 - 30,000円 = 120,000円 となります。
従って、証拠金維持率は 120,000 / 100,000 × 100 = 120(%)
ロスカット基準が100%なので、ロスカットまではあと20,000円の損失で達することになります。買いポジションが10,000ドルなので、レートにすると2円ということになります。
この計算からわかるように、証拠金維持率100%は、必要証拠金に上乗せして入金している分までの含み損が発生した時点であり、証拠金維持率50%は、必要証拠金の半分まで含み損が発生した時点ということになります。維持率50%で強制ロスカットされると、高レバレッジで、なおかつレートの変動が激しい場合は、入金している元手の資金だけでは足りず、さらに口座に入金して穴埋めしなければならないこともあり得ます。
高レバレッジで取引する場合は、証拠金も多く入金しておく必要があります。実際に口座に入金している金額の半分以下で取引するのが安全です。
右の写真をごらんください。2019/8/26のトルコリラ・円の下に長く縦線が出ています。業界用語では「下ヒゲ」と言います。これは、何らかの情報で売りが出たあと一気に下落し、その情報が訂正されてすぐに戻ったことを示します。このように極端に下がったのは、ストップロスの売りにより、売りが売りを誘って一気に下落したものです。ストップロスは、「成行き売り」という発注時点の値段で売りの決済を出しますので、このようにシステム的に一斉に売りが出たために一気に下がったものです。この時買いポジションを持っていて、証拠金維持率が100%を割った人は大損しているはずです。
スワップポイントが高くても為替変動で最終的に損失になることもある
金利の高い通貨に投資してスワップポイントで利益を出すのもFXの魅力でした。しかし、買った通貨が下落して、スワップポイントのインカムゲイン以上の損を出してしまい、1年たったら最終的に損失になったということもあります。スワップポイントが高いからと安心していないで、常に為替動向を注視していて、危ないと思ったら思い切って決済する必要もあります。
さらに、金融政策の変更や財政破綻、当該国の突発的なイベントにより混乱が生じると、プラスでもらえていたスワップポイントがマイナススワップへと逆転して、支払いが発生することがあります。過去のスワップポイントの変動は、FX会社のスワップカレンダーで確認することができます。
また、為替レートが下がると予想できるとしても、高いスワップポイントの通貨を新規売りする(ショートポジション)ことは得策とは言えないと考えます。なぜならば、金利の高い通貨を売って金利の安い円を買うわけですから、その差額はマイナススワップポイントとなって金利を払い続けることになりますので、その通貨が下がったからといって、払う金利で損失になるかもしれません。このことからも、特に高金利通貨のショートポジションは短期間で終わらせるべきです。
FXはどこでできるの?
証券会社や銀行、外為専用業者などさまざまなところで扱っています。ほとんどがインターネットでもできます。金融商品取引法により金融庁への登録が必要で金融商品取引業者登録番号が与えられます。
実にたくさんの会社でFXができます。これだけ多いと、どのFX会社にしたらよいかわからないと思いますので、後でFX取引形態別におすすめのFX会社を紹介します。
「くりっく365」は、2005年7月に公的な取引所FXとして、東京金融取引所が上場した取引所為替証拠金取引の愛称です。取引手数料がかかり、取引単位も10万通貨単位と大きいです。一般の投資家向けではないでしょう。
FXの手数料はいくらかかるの?実は手数料はない
ほとんどのFX会社では、FXに手数料はかかりません。それでは、FX会社はどうして利益を上げているかというと、通貨の売値と買値の差額(「スプレッド」という)で利益を得ているわけです。スプレッドに手数料が織り込まれていると考えるとよいでしょう。
下の画面は、上でも紹介した為替情報ナビの2019年4月17日のある時点の為替レートの画面です。
この画面で、Ask を「買値」、Bid を「売値」と言います。この差額が「スレッド(Spread)」となります。スプレッドはpips という単位で表します。1pips は、円との交換の場合は1銭になります。ユーロ/米ドルの場合は 0.0001米ドルとなります。
買値と売値は、投資家と銀行やFX会社では逆の関係になりますので、スプレッドが銀行やFX会社の利益(つまり手数料に相当するもの)となります。
スプレッドはレートと共に時々刻々変化しますので、多くのFX会社では「原則固定スプレッド」としてあらかじめ決めています。現在、原則固定スプレッドの低い(「狭い」と表現します)FX会社は、米ドル/円の場合 0.3銭が多いようです。1ドル100円で10,000ドルの取引では30円になります。投資家にとってスプレッドが狭い方が取引コストが少なくなるため有利ということになります。ただし、時間帯や経済状態の変化でスプレッドが広がることがあります。
どのようなFX取引スタイルがあるの?
FXは、土日以外は早朝であっても夜中であっても取引をすることができます。それは、FXは時差によって世界のどこかの市場で取引がされているからです。
日本の市場が終わる夜には、ロンドンなどのヨーロッパで市場がオープンし、日本時間の夜中にアメリカの市場がオープンします。日本の早朝にはオーストラリアやニュージーランドの市場がオープンします。結果として、24時間世界中のどこかで取引がされていることにります。
このことから、取引のスタイルにはいろいろな方法が考えられます。
長期投資(ポジショントレード)
長期投資とは、長期間ポジションを保有するトレードスタイルです。新規注文(エントリー)したら、数週間~数年保有します。通貨を買って保有すること(ロングポジション)が基本です。
長期投資のメリット
- 取引の頻度が少ないので、時間的にも精神的にも余裕ができる
一度経済ファンダメンタルズ分析して取引を決めたら、そのファンダメンタルズに変動がないかぎりポジションを持ち続ければよいわけですから、忙しくて頻繁にレートをチェックできない人に向いています。 - スワップポイントで利益を上げることができる
高スワップポイントで利益を上げたい人は、長くポジションを持ち続けることで、期間に応じたキャピタルゲインが得られることになります。
長期投資のデメリット
- 為替変動のリスクを受けやすい
メリットと裏腹に、保有期間が長いだけに為替変動による含み損を広げるリスクが大きくなります。 - ロスカットのリスクがある
一つ目のデメリットと関連しますが、高レバレッジで取引している場合は、ロスカットにより、決済前に大きな損失をして敗退せざるを得なくなります。
中期投資(スイングトレード)
中期投資とは、ポジションを数日~数週間持ち続けるトレードスタイルです。最も多い人気のスタイルです。売りの新規注文を出すこと(ショートポジション)も選択肢として考えられます。
中期投資のメリット
- テクニカル分析手法が使える
FX会社がツールで提供しているテクニカル分析ツールによるテクニカル分析手法が使えるので、売買のタイミングをつかむのが容易となって、あまり経済知識のない人でも取引がしやすいです。
中期投資のデメリット
- 頻繁なレートチェックが必要
長期投資よりは頻繁にレートをチェックする必要があって、忙しい人にはわずらわしいかもしれません。
短期投資(デイトレード)
短期投資は、原則としてポジションを1日しか持たないトレードスタイルです。朝新規注文したら、その日のうちに決済します。そのためデイトレードとも呼ばれます。ショートポジションを持つことも選択肢としてあります。
短期投資のメリット
- 翌日までポジションを持ち越さないため気分的に楽
ポジションを持っていると、気になって夜眠れなくなることがあります。デイトレードでは、原則としてその日のうちに決済しますから、すっきりと眠れて次の日を迎えることができます。そのためには、損をしても翌日取り戻すという気分の切り替えが大切です。 - テクニカル分析手法が使える
短期投資でもテクニカル分析ツールを使って、経済動向があまりわかっていなくても取引ができます。
短期投資のデメリット
- 経済ファンダメンタルズ分析はあてにならない
レートが1日のうちに何度も上下しますので、ファンダメンタルズ分析どおりにはいかないことがあります。 - PC画面を頻繁にチェックする必要がある
最適な決済タイミングをつかむ必要があるので、次の超短期投資ほどでないにしても、頻繁にPCのチャートなどをチェックする必要があります。
超短期投資(スキャルピング)
1日のうちに何回も売買を繰り返すトレードスタイルです。ポジション保有時間が数秒~数十分という短いものになります。ロングポジション、ショートポジションを駆使します。上級者のトレードスタイルになります。
超短期投資のメリット
- リスクを最小限に抑える
予想と反対に動いて含み損が発生したらその場ですぐに損切りできるので、大損することは少なくなります。ただし、損切りばかりしていると、結果的に大きな損失につながります。
超短期投資のデメリット
- チャートに張り付く必要がある
1分1秒で為替レートが動きますので、取引の間中PCのチャートなどツールの画面に張り付いている必要があります。 - 手数料のコスト比率が多くなる
頻繁に売買を繰り返しますので、手数料(スプレッドに相当)が多くなります。その分利益が圧縮されます。狭スプレッドのFX会社を選ぶのがカギになります。
バイナリーオプション
FXにはバイナリーオプションという面白いトレードスタイルがあります。
例えばUSドル・円の場合に、一定時間後に円安になるか円高になるか予想し、予想通りになったら、投資した額(FX会社により「チケット」とか「プレミアム」といいます)と同額の利益を得ます。予想と反対になったら、投資した額だけの損失になります。バイナリーとは、0か1か、右か左かといった二者択一を意味するところから、この名前が付いたのでしょう。
金融商品先物取引など、先物取引にも「オプション取引」という取引形態がありますが、これを簡単にしたものですね。
取引の開始時に上がる・下がるのどちらかの「チケット」などを買うわけですが、指定時間前に途中で売却もできます。利益や損失を早めに確定したい場合は、売却することでリスクを減らすことができます。
バイナリーオプションのメリット
- 為替変動が少ない時でも利益を得られる
為替変動が少ない時(専門用語で「ボラティリティ」が低いと言います)には、差額が小さいので利益も(当然損失も)少なく、面白みがないですね。しかし、バイナリーオプションは、変動幅に関係なく上がるか下がるかで利益が出ますから、投資家にとって面白みがあります。 - 損失額が確定している
為替が予想に反して反対方向に動いて損失を出した場合も、損失は投資した金額だけで済みますので、大損するという事態は避けられます。
バイナリーオプションのデメリット
デメリットはあまり思いつきません。あえて言えば、簡単すぎてつまらないという投資家もいるでしょう。
FXの目的別FX会社おすすめを紹介
先にも紹介しましたように、FXを扱っているところは、証券会社、銀行、外為専業会社といっぱいあって、どこがよいか迷います。また、自分のFX取引の目的にあったFX会社はどこなのかわからないと思います。そこで、インターネットでできる、FX取引の目的別におすすめのFX会社を紹介しましょう。
なお、どのFX会社も、スプレッド以外の次のような手数料は無料です。ですから、これらの手数料が無料と謳われていても、選択の判断基準にはなりません。
- 出金手数料
- 口座開設手数料
- 口座維持手数料
- クイック入金手数料
- ロスカット手数料
長期・中期・短期投資でスプレッド幅の狭いFX会社
最も多い一般的な取引は、長期投資(ポジショントレード)、中期投資(スイングトレード)、短期投資(デイトレード)と思います。これらの取引に適しているFX会社はどこでしょう。
比較的頻繁に取引を繰り返す方には、スプレッドの幅が狭い(つまり手数料が安い)業者が得であることを話しました。このようなFX会社をスプレッドの「最狭」というように表現します。
DMM.FX
DMM.com証券の「DMM.FX」というサービスです。DMM.com証券には、あとで紹介する「外為ジャパン」というサービスもあります。
最大の特徴は、通貨ペアのスプレッドが業界最狭水準であることです。つまり、扱っている20通貨ペアは、いずれも低コストで取引ができるということです。また、100%信託保全によって万が一の時も資産が守られるので安心です。
取引しているときに突発事象が生じて、どうしたらいいかわからないようなことがあると思いますが、LINEの公式アカウントを友達追加するだけで24時間利用できるカスタマーサポートがあります。いざというとき、すぐに頼れる人がいるのは心強いですよね。
さらに、時事通信社の経済ニュースを無料提供していますので、ポジションをクローズするタイミングを的確に把握できると思います。
また、他のトレーダーの間で各通貨ペアがどれくらい買われたり売られたりしているのかを見ることができる「売買比率の確認」という機能があります。自分の読みが極端に外れていないか不安というときに役立つ機能です。FX口座開設数日本一だからこそできるサービスですね。
このように、各種チャートはもちろんのこと、役に立つアプリが充実しているのも、この証券会社の良いところです。スマホで簡単に取引できます。
ただし、以下のような制約があります。
- 取引は10,000通貨単位からなので、初心者で少額取引から始めたい方はできません。(無料のデモ取引ができるので、練習して感覚をつかんでから取引するとよいでしょう)
- スキャルピングは推奨していないので、超短時間売買はできません。
少額取引からできる初心者向きのFX会社
初心者には、長期投資(ポジショントレード)、中期投資(スイングトレード)、短期投資(デイトレード)を少額でできるFX会社が良いでしょう。
外為ジャパン
DMM.com証券のもう一つのサービスです。「外為ジャパン」は会社名ではなく、DMM.com証券のサービス名です。
1,000通貨単位から取引ができながら、DMM.FXと同じように、15通貨ペアのスプレッドが業界最狭水準ですから、初心者に始めやすいサービスです。DMM.com証券が運営しているDMM FXと似ている点が多いので、DMM.FXのサブ口座として持つ人が多いようです。DMM.FXのサービスがほぼそのまま受けられます。
1lot は10,000通貨単位なので、lot の記入欄に 0.1 と記入することで、1,000通貨単位となります。(-(マイナス)をクリックしても小数点以下にはなりません)
外為どっとコム
1,000通貨単位から取引ができます。
「外為どっとコム総合研究所」(外為どっとコム総研)を設立し、様々なニュースやレポートを発信しています。
取引通貨ペアも多く、注文方法の選択肢が多いので、自分好みのトレードもしやすいと思います。基本的な注文方法はもちろん、他社にはあまりみかけないトレール注文や、時間指定成行、時間指定指値、時間指定ストップといった時間指定による注文もできます。
Apple Watchと連携してレートの確認、チャート、経済指標をチェックすることができます。
SBI FXトレード
1通貨単位から取引のできます。しかも、10,000通貨単位までなら、スプレッドが0.27銭と最狭の水準です。他の最狭といわれているFX会社でも0.3銭までです。このあたりがFX会社としては、採算ギリギリのところのようです。まさに、初心者向きのFX会社ですね。
またスワップポイントも高い水準にありますので、スワップの高い通貨ペアは長期保有の安心感があります。
東証一部上場のSBIホールディングスグループですので、顧客の証拠金はしっかりと信託保全されており安心感があります。
高金利スワップポイントで利益を上げるのに向いたFX会社
トルコリラ、メキシコペソ、南アフリカランドといった高金利通貨とのスワップポイントもFXの魅力です。スワップポイントもFX会社によって異なります。スワップポイントの高いFX会社はどこでしょう。
みんなのFX
LIGHT FX
この2つのサービスは、同じ会社が運営しているので、FX取引のしくみはほぼ同じです。
いずれも業界最高水準のスワップポイントです。トルコリラ、メキシコペソ、南アフリカランドに力を入れていることが、サイトを見ればわかります。
さらに特筆すべきは、両社ともUSドル・円に限り0.1銭という最狭のスプレッドを提供していることです。USドル・円は0.3銭が主流の中でこれはすごいことです。この点でも初心者向きと言えるでしょう。
こちらも1,000通貨単位から取引できます。1lot は10,000通貨単位なので、0.1lot を指定することで、1,000通貨単位となります。
もちろん主要通貨のスプレッドも狭いので初心者のトレードに向いていますが、気をつけなければならないのが、スプレッドが時間帯によって原則固定ではないことです。原則固定の時間帯は午前8:00~翌日午前5:00に限られているので注意が必要です。これ以外の時間帯はスプレッドが広くなることがあります。
みんなのFX は、バイナリーオプションも取り扱っています。バイナリーオプションを使いたい方にもおすすめです。
超短期投資(スキャルピング)もできるFX会社
スキャルピングはカバー取引(FX会社が、リスク回避のために顧客からの注文と同等の注文を他の外国為替を扱う会社と取引すること)がしづらく、FX会社にとって収益化が難しいので、推奨していないところがほとんどですが、つぎのFX会社では取り扱っています。
ヒロセ通商のLION FX
扱う通貨ペアも50通貨ペアで、メキシコペソ、トルコリラなどのスワップポイントも高いです。
ヒロセ通商」と言えば、FX業界でも少し変わった存在として有名です。食べ物がもらえるキャンペーンがあって、一定数以上取引をするかまたは抽選で、ラーメンや餃子、ステーキなどがプレゼントされます。このようなキャンペーンを行っていることもあって、ヒロセ通商はオリコン顧客満足度が3年連続業界1位となっています。(2019年)
スキャルピングにも寛容で、推奨しています。スキャルピングをしたいと考えている人にはおすすめです。通貨ペアの種類も50種類と豊富です。
また、「時間指定注文」という業界でも珍しい注文方法が可能です。
外貨両替サービスが利用できるFX会社
外貨両替サービスで、銀行や両替所よりも安く外貨を獲得できるFX会社もあります。
マネーパートナース
ドルやユーロを購入し、そのまま現物として受け取る「外貨両替サービス」が利用できるメリットがあります。空港などの両替サービスでは、油断しているとかなり手数料を取られてしまうこともありますから、銀行や両替所よりもお得に外貨を低コストで手に入れることができます。もちろん通常のFX取引でトレーディングもできます。
さらにポンドやスイスフラン、そして韓国ウォンや中国元も両替が可能なので、FXとしてではなく、実際に旅行などで通貨を使いたいという人にも便利なFX会社です。
また、マネーパートナースでは、100通貨単位から取引できますので、初心者向きでもあります。
2019年、オリコン顧客満足度調査でFX取引3年連続総合1位を獲得しています。
低倍率のレバレッジを選択できるFX会社
ほとんどのFX会社はレバレッジ25倍で固定になっていますが、次のFX会社は自分で希望のレバレッジを選択できます。初心者にはリスクの少ない低レバレッジで始めることができます。
YJFX!
ヤフーグループのFX会社です。スマートフォンアプリが使いやすいことでも定評がありますす。2016年に情報漏えいがありましたが、今は全社一丸となって改善に取り組んでいますから安心できるでしょう。
インヴァスト証券
自動売買システム(システムトレーディング)にも力を入れていて、感情に左右されずに取引ができます。ただし、自動売買はFXに慣れてから利用した方がよいでしょう。
FXブロードネット
トラッキングトレードというリピート型自動発注機能があり、買う値段と売る値段を決めておけば、それぞれの相場に達した時に自動で注文を確定してくれる機能もあります。この機能には手数料がかかります。
FXを利用するときに役立つおすすめの情報サイト
FXに必要な外為情報はほとんど揃っています。売買のタイミングをつかむにはなくてはならない情報サイトです。
実際にお金を使わなくてバーチャルでFX体験できるサイトがあります。初めての方は、こちらでFXの練習をして、要領をつかんだところで、実際のFX証券会社に口座を作って投資したらよいと思います。コンテストで入賞すると賞品がもらえます。後ほど紹介する外為どっとコムから提供されてます。
アカウント登録完了のメールに、入力したパスワードが平文のまま送られてくるので、インターネットバンキングなどの重要なパスワードと絶対に同じにしないでください。パスワードが盗まれて、あなたの他のサイトに被害が及ぶ恐れがあります。
FXトレーディング画面の用語の説明
初めてFXのトレーディングをする方は、トレーディング画面(取引画面)の用語に戸惑うことでしょう。ここでは、FX初心者の方にトレーディング画面で使用されている用語を解説しておきましょう。
通貨ペア
通貨ペアを間違えると、自分の希望と全く関係ない注文をしてしまいますから注意しましょう。
どのトレーディング画面でも、通貨は3文字の略字で表されます。代表的な通貨は次のようです。
JPY 日本円
USD 米ドル、USドル
EUR ユーロ
GBP 英ポンド
AUD オーストラリアドル
NZD ニュージーランドドル
CAD カナダドル
CHF スイスフラン
ZAR 南アフリカランド
TRY トルコリラ
MXN メキシコペソ
通貨ペアはこれらの組み合わせになります。例えば米ドル・円は、USDJPY となります。USD/JPY と記述しているトレーディング画面もあります。
ここで注意しなければいけないのは、通貨ペアを表すときに、日本円のJPYが特殊な使われ方をしていることです。厳密に数学的に考えるとおかしな表現がされています。
EURUSD はUSドルに対して EUR がいくらかということ、例えば、USD 1ドルに対して EUR が 1.12837 ユーロ(2019/07/04 07:19 ごろ )ということを現します。
しかし、日本円に関する通貨ペアでは順序が逆になります。USDJPY は、1円に対して何ドルかという数値ではなくて、1ドルに対して何円かということを現します。特にUSD/JPY という表記をしてあると、理系で数式に慣れた人は混乱してしまいます。しかし、FXの世界では習慣的にUSD/JPY と書いて1ドルが何円かという表し方をしているようです。本来ならば JPY/USD と表すべきところです。
現在日本のFX会社で取り扱っている通貨ペアは、全てUSドルが基準になっています。USドルが関係しない通貨ペアは日本円が基準になっています。例えばEURUSD あるいは EUR/USD という通貨ペアは、1USDに対して何EURかということを表しています。日本円もそうです。1ドルに対して何円かということを表しています。ですからUSドルと日本円のペアも、本来なら JPYUSD あるいは JPY/USD と表すべきなのです。ドルが関係しない通貨ペアの場合、たとえばユーロと日本円のペアは、JPYEUR あるいは JPY/EUR と表すべきなのです。しかし、現在日本のFX業界では習慣的に、USDJPY、USD/JPY、EURJPY、EUR/JPY といった表し方をしているので気を付けましょう。数学的な意味は深く考えない方がよいでしょう。
Lot(ロット)
FXトレーディングは、まとまった通貨単位で行います。この単位をLot(ロット)と言います。例えば、1,000通貨を1Lotなどと表現します。「枚(まい)」を使うFX会社もあります。「枚」はもともと商品先物業界で使用していたので、商品先物系のFX会社が使っているようです。
Lotは、FX会社によって違います。10,000通貨単位を1LotとするFX会社が多いです。次に1,000通貨単位を1LotとするFX会社が多いようです。1,000通貨から取引できる「外為ジャパン」や「みんなのFX」は、1Lotは10,000通貨単位なので、1,000通貨の取引は0.1Lotと指定します。
通貨ペアによってLotの取引単位が異なるFX会社もあります。たとえばUSドル・円の1Lotは1,000通貨単位であるが、メキシコペソ・円のように為替レートが小さい通貨ペアは、1Lotが10,000通貨単位となるなどです。
Lotを使わず、100通貨、1,000通貨などと、通貨単位で最低取引単位としているFX会社もあります。
取引単位を間違えると知らない間にぎりぎりの証拠金で取引をしていて、ストップロスで大損をするようなことがあるので、よく確認しておきましょう。
FXはレバレッジで投資額以上の取引ができることを話しましたが、このLotはレバレッジの倍率を反映した通貨単位です。先ほど紹介した3社以外のFX会社のレバレッジ倍率は25倍ですので、例えば1Lotが10,000通貨単位の場合は、実際には400通貨の投資額で10,000通貨の投資を行っていることになります。ですから、1ドル100円で1Lotドルを買った場合は、実際には1,000,000円の投資を、この1/25の40,000円の必要証拠金で行っているということになります。
成行(なりゆき) 指値(さしね) 逆指値(ぎゃくさしね)
注文タイプとして、いくらで買うか・売るかということを指定する重要な用語です。
指値(さしね)は、「いくら以下で買う」あるいは、「いくら以上で売る」ということを指定するものです。つまり、買いの場合は、指値が取引画面のAskに表示された開示価格よりも下回った時に約定が成立します。売りの場合は、指値が取引画面のBidに表示された開示価格よりも上回った時に約定が成立します。一般には指値で注文することが多いでしょう。
これに対して逆指値(ぎゃくさしね)は、「いくら以上になったら買う」あるいは、「いくら以下になったら売る」という指定で、特殊な注文に使います。相場が上下を繰り返していて、その均衡が崩れた時に売り・買いする時によく使う手法で、慣れた人が使う手法です。
右のチャートですと、1ドル108.25 円から 108.50 円の間で上下しています。この範囲を外れたら均衡が崩れて上あるいは下に動くと予想して、例えば108.55 で逆指値の買い、108.20で逆指値の売りなどと指定するときに「逆指値」を使います。
成行(なりゆき)は、注文を出した時の開示価格で買う・売ることができて、指値・逆指値よりも優先して約定が決まります。DMM FX のように、ストリーミングという用語を使っているFX会社もあります。上昇が激しい時、逆に下落が激しい時に、急いで取引を成立させたい時に使います。ストップロスも成行で実施されます。成行の危険な点は、思わぬ高値で買いが成立してしまったり、思わぬ安値で売りが成立してしまうことです。
このような事態が生じるのを防ぐのが、スリッページの指定です。スリッページは、注文したときの開示価格(買いの場合はAsk、売りの場合はBid)と約定価格とのかい離を意味するものですが、スリッページの指定でこの範囲を指定することによって、かい離が指定範囲より大きい場合は約定が成立しないようにするものです。たとえば「みんなのFX」では、0.1PIP(日本円取引の場合は0.1銭)単位でこの幅を指定できます。
IFD OCO IFO
これも注文タイプを示すもので、一つの約定が成立したあとの指定をするものです。スキャルピングやデイトレードでよく使われる注文タイプと思われます。
IFD(IF Done)
新規注文の時だけ選択できます。新規注文と同時に、約定が成立したときに有効になる決済注文をセットで出すことができる注文方法です。
例えば、1ドル=100円のときに新規で買い、1ドル=101円になったら決済売りをするというような注文を一度に出すことです。
ODO(One Cancels the Other)
新規注文・決済注文どちらも選択できます。異なる2種類の指値注文を同時に出しておいて、いずれか一方の約定が成立したら自動的に一方の注文がキャンセルされる注文タイプです。
例えば、現在1ドル=110円と111円の間を上下している時に、111.50円の逆指値で買い、 109.50円の逆指値売りという2つの注文を出します。もし先に111.50円の逆指値の買いが成立したら、一方の109.50円の逆指値売りがキャンセルされます。
IFO
IFDとOCOを組み合わせた注文タイプで、IFDと同様に新規注文のときだけ選択できます。新規注文と同時に、その新規注文が成立したときに有効になる2種類の決済注文を、OCOと同じ注文タイプで指定するものです。
両建て
同じ通貨ペアで同じLot数の買いと売りの注文を出すことです。
「ヘッジのために損失をロックしたい」とか「あわよくば売りでも買いでも利益を出したい」などの目的で「両建て」が使われることがありますが、初心者には難しいのでやめた方が良いでしょう。両建てを推奨していないFX会社が多いです。スプレッドも2倍かかりますのでコストは高くなります。スワップポイントが高い通貨ペアでは、買いと売りのスワップが相殺されて0になってしまい、スワップで利益を上げることはできなくなります。「外為どっとコム」では、両建てを「あり」にするのか「なし」にするのかの「両建確認」画面が出ますが、初心者は「なし」に設定しておいた方がよいでしょう。「あり」にすると、デフォルトで両建ありになってしまいます。
FXに慣れて両建てを上手に活用したいという方は、次のページを参考にするとよいでしょう。
pips
pips は通貨ペアの価格の変動を示す単位です。
ネットで「pipsとは」で検索すると、ブログでいっぱい説明されていますが、どれも納得する内容のものが見当たりません。それで、ここでは私の独自の解釈で進めていきます。
pip は Percentage In Point の略のようです。これを日本語でそのまま解釈すれば、『パーセントをポイントで表したもの」という意味になります。では、この場合「パーセント」とは何でしょう。
どうやら「パーセント」とは、通貨の単位の1/100をパーセントで表しているようです。つまり、日本円ならば単位は「円」ですから、その1/100は 0.01 円です。小数点以下第2位が1% となります。(日本ではたまたまこれを、今は通貨として使われていない「銭」と呼んでいます) これを 1pip とします。USドルならば、単位はセントですから、0.01ドルの1/100は、0.00001 ドルです。小数点以下第4位が 1% となります。これを 1pip とします。
なぜ、こんなめんどくさいことを考えたかというと、為替の変動を表すのに「円」や「セント」では大きすぎます。それで、1/100 を単位に為替変動を表すようにします。しかし、少数で呼ぶのもめんどうだし、いちいち「%」をつけて呼ぶのもわかりにくい、そこで%をポイントとして「pips」で呼びましょうということかと思います。
日本円ですと、0.01円はたまたま 1銭ですが、日本円だけとは限らず、日本円以外の他の通貨のペアでは銭では表せません。どのような通貨ペアでも使える単位として考えられたものと解釈できます。これが世界的に使われているのか、日本だけで使われているのかはわかりません。
おもしろいことに、現在のUSドル・円の相場では、約100円/ドルです。そうするとUSドルで表す 1pip と日本円で表す 1pip はほぼ同じ変動幅ということになります。
pips についてわかりやすい画面があります。それは、トレーディング画面の注文画面です。
上はUSDJPY 下はEURUSD の注文画面です。いずれも Ask と Bid の価格が示されています。真ん中上の数字がスプレッド値です。Ask、Bid の太字の数字の部分が pips を意味します。USDJPY では、小数点以下2桁目の6が1pip の位置です。EURUSD では、小数点以下4桁目の1が 1pip の位置です。スプレッドも pips 単位で示されています。これは「みんなのFX」の注文画面ですが、どのFX会社でも表し方は同じです。
pips という単位はまた、FXでの利益や損失を比較するのにも便利です。2,000pips の利益が出たあるいは損失をしたといった場合、投資額とは関係なく、利益や損失額を比較できます。たまたま現在は1ドルが100円近辺ですから、円でもドルでも同じ水準で比較できます。トレーディング画面などに表示される「pips損益」とはこのことを意味します。