誰にも言えない悩み「痔」に簡単な手術があるのをご存知ですか

はずかしくて人に言えない病気「痔」。実は程度の差はあっても、成人の1/3にこの症状があって、虫歯に次いで多い病気とされているようです。話をすると、「私も」という反応が返ってくることを経験した方も多いと思います。女性も恥ずかしくて口に出せない人が多いですが、悩んでいる方が多いようせす。

症状がひどくて日常生活に支障をきたす場合は手術する以外に解決方法はありませんが、最低1週間、症状によっては2週間の入院期間が必要で、なかなか手術に踏み切れないのが実情です。

しかし最近、ALTAという注射による治療方法が発達していて、1日の入院か日帰りで解決する方法があります。ジオン注射法とか、四段階注射法、内痔核硬化療法などともいわれ、ジオンという硫酸アルミニウムカリウムとタンニン酸という薬を痔核に注射して、痔核を縮小させるものです。まず、痔核に流れ込んいる血管を固めて止め、痔核の中の組織を硬化させて縮小させるため、4段階の異なる注射をするので、「四段階注射法」という名前がついているようです。

ジオン注による四段階注射療法(ALTA療法)

取扱いに専門知識が必要なため、大腸・肛門科の専門医であれば誰でもできるわけではなく、「内痔核治療研究会」によると次のように制限しています。

内痔核硬化療法剤ジオン(ALTA)注は、投与手技である「四段階注射法」の難易度と合併症回避の観点から、使用に際しまして、「肛門領域に精通した医師」で、なおかつ注射手技講習会の受講が当局の指導により義務づけられております。

講習会の受講資格ですが、日本大腸肛門病学会に所属し、原則として過去3年間の肛門疾患(痔核、痔瘻、裂肛)の手術経験(助手としての経験も含む)を50例以上有する医師とさせていただいています。

切除手術と比べて再発率が高いので、ALTAの資格を持つ専門医のいる病院でもALTAをあまり薦めません。しかし、ALTAを専門にしているクリニックなどでは、再発率は切除とあまり変わりませんと言っています。

マイクリニック大久保

私の穿った解釈では、病床を多くかかえている大病院は、わずか1日のALTA療法よりも、1週間以上入院の費用がかかる切除の方が収入が多いからではないかと思ったりもします。

実は私も長い間痔に悩んでいて、ALTAの資格を持った専門医の大勢いる大病院で、まずALTAでやってみて、再発したら切除してもらうということでALTAで治療してもらいました。半年たつ今のところ再発はなく、今まで悩んでいたことがうそのようです。ALTA治療後は、排便時に力まないことが再発を防止する最善策です。費用は3万円ちょっとです。

長い入院期間のため手術を躊躇している方は、一度ALTAを試してみてはいかがでしょうか。ALTAでは治療できない種類がありますが、まずはお医者さんに相談されるとよいでしょう。あらかじめALTAの資格を持った専門医のいることを確認しておくことも必要です。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

トップへ戻る