ヒアリの侵入で受難の在来アリ

2017年に入ってからヒアリ(火蟻、red imported fire ant、学名  Solenopsis invicta)の発見が相次いでいる。アメリカ、中国、オーストラリアなどに生息しており、輸入貨物に混じって侵入してきたものだ。

初めて発見されたのは5月、神戸港で中国広東省からの貨物船のコンテナから発見された。その後、横浜港や博多港など日本の貿易港で見つかっている。しかし、今のところ貿易港の敷地内に限定されている。

この影響で、ホームセンターなどではアリ用の殺虫剤が急速に売り上げを伸ばしている。購入しているのはヒアリの報道でヒアリの恐ろしさにおびえた一般の人たちだ。ほとんどがヒアリの発された貿易港と遠く離れた所に住む人たちだ。これによって在来アリが無差別に殺されようとしている。シロアリをを除く在来アリは人間に被害を及ぼさないし、刺すこともめったにない。アブラムシなどを駆除してくれるむしろ人間に必要な存在だ。

ヒアリかどうかを判別してくれる「ヒアリ警察」というツイッターも登場している。

ただし、あまりにも問い合わせが多いためか、むやみやたらとアリの写真を送らないでと呼びかけています。現在一般家庭の近辺にヒアリはいません。

在来アリを殺すことによって、むしろヒアリの繁殖を広める結果になると危惧する専門家もいる。それは「バイオレジスタンス」によるヒアリの繁殖を食い止める作用が働かなくなり、ヒアリを広める結果につながるからだ。「バイオレジスタンス」とは、アリが自分たち以外のアリが侵入してきた時これを攻撃する習性だ。この在来アリを殺してしまうとヒアリを攻撃するものがなくなり、結果としてヒアリの繁殖を促すことになるのだ。環境省の関東地方環境事務所でも、「在来種を守るためにもむやみな殺虫剤の使用は控えた方がいい」として、ヒアリの疑いがあれば自治体などに連絡するよう呼びかけている。

現在はヒアリの発見された貿易港で、アリの殺虫剤を撒いたり、アリの住みかとなるコンクリートの割れ目を塞いだりの水際作戦でかろうじてヒアリの侵入を防いでいる。私はむしろ、在来アリの巣を女王アリごと、このような貿易港に移住させたらどうかと思うがどうだろうか。

 

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