日帰り手術も可能になった痔の手術

痔で悩んでいる人多いようです。あまり聞きませんが意外と女性でも多いそうです。場所が場所だけになかなか口に出して言えないのですね。

痔の大敵は便秘です。便秘で力むために痔が悪化するのです。私も長い間痔に悩んできました。軽いうちならば薬で改善できますが、うっかりしているとすぐに悪化します。根本的な治療法は切除することです。

しかし、切除手術は少なくとも1週間から10日の入院が必要です。それだけ長い休みをとることができない人もいます。これが1日の入院、あるいは日帰りで手術できる方法が開発されているんです。それが4段階注射法というものです。ALTAとも呼ばれます。

4段階注射法(ALTA)は画期的な痔の手術法

4段階注射法は、痔の切除をしないで注射で行う方法です。この方法は日本の痔疾患者の6割を占めると言われる痔核(いぼ痔)でないとできません。痔核にジオンという注射をして痔を硬化して小さくする方法です。切除しないので短い入院でできるのです。

次のページにありますように、痔核の4つの部位に段階的に注射をするので4段階注射法と呼ばれます。

http://www.tokonamecityhospital.jp/diagnosis/1937.html

ジオン注射の成分が硫酸アルミニウム・タンニン酸水溶液であることから、この頭文字をととってALTA療法とも言われます。内痔核硬化療法とも言われます。

これはどこの病院でもできるわけではなくて、注射の難易度と合併症回避の観点から、肛門領域に精通した医師で、なおかつ内痔核治療法研究会という団体の注射手技講習会を受講した医師のいる病院でないとできません。

手術は30分程度で入院は1日

私も長い間薬で治療をしていましたが、改善しないのでALTAのできる病院を紹介してもらいました。入院は1日でした。

手術には麻酔を行いますが、局所麻酔と腰椎麻酔の2種類あるようです。腰椎麻酔は麻酔のあと一晩安静にする必要があるので、1日入院が必要です。手術中は痛みも何も全然感じませんが、術後の安静がちょっとつらかったです。起き上がることができませんので、夜中に目が覚めた時などつらいのです。あまり動けませんので疲れます。睡眠薬をもらってなんとか朝を迎えました。朝になれば尿の管を外して起き上がれるようになります。食事をして検診を受けて問題なければすぐ退院ということになります。

局所麻酔は安静の必要がありませんので、その日のうちに帰宅ができます。しかし、注射のあと周りを揉むのだそうですが、それが気持ち悪くて一番の苦痛のようです。

こちらの病院では、日帰り手術がメインのようです。

マイクリニック大久保

最近日帰り手術をする所が多くなってきました。病床数の関係もあるのでしょう。大病院は1日入院、病床の少ないクリニックは日帰りということになるのでしょう。

術後の管理が重要

ALTAは切除手術に比べて再発しやすいと言われています。私も、ALTAを試してみて再発するようだったら切除しましょう、ということで受けました。

再発しないようにするには何に注意すればよいのでしょう。それは便秘しないことです。

ALTA手術のあと、病院から「酸化マグネシウム」という便秘の薬を出してもらいました。これがとても良い薬で、1日に1錠飲み、水分を多くとることで、翌朝は気持ちのよい通じがあるのです。

酸化マグネシウムは、マグネシウムの水分を吸収して保つという性質を利用したものです。人間に害のない自然の物質ですから、他の便秘薬のように下痢をおこすこともありません。酸化マグネシウムには、高マグネシウム血症という副作用があるようですが、主治医に相談したところ、通常の便秘薬として使われている300mg程度でしたら全然心配ないということでした。何錠も大量に飲むときは注意が必要とのことでした。

酸化マグネシウムは市販され、ネットでも手に入れることができます。私は、退院時に渡された薬が切れたあとは、右のような酸化マグネシウムを使っています。便通も順調で痔の再発もありません。もっと早くこの薬を使っていればよかったと思っています。1日1錠ならば1つで1年間使えます。たくさん服用する人は医師に相談してください。

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