新型コロナウイルス感染防止にマスク使用効果は?

新型コロナウイルスの感染が地球規模で拡大しています。中国武漢から発生したコロナウイルスは、初期には韓国などアジア諸国に広まって後、ヨーロッパ、アメリカに急拡大していきました。ここで注目したのが、拡大のペースがアジアと欧米で著しく異なるということです。ウイルス発生元の中国では、急拡大した後既に収束しています。韓国も収束に向かっています。日本も収束に向かって努力中です。中国は別として、他のアジア諸国の感染拡大のペースは、欧米と比べると穏やかです。違いは何なのでしょう。私はマスクに対するアジアと欧米の文化の違いが大きいのではないかと考えます。

ここでマスクとは、私たちが使用する一般のマスクのことで、N95マスクやサージカルマスクといった医療用マスクのことではありません。

 

マスクに対する文化の違いが新型コロナウイルス感染拡大の違いを生んだ

マスクについての考え方は日本などアジアと欧米とで異なります。アジアではほとんどの人がマスクをしているのに対して、欧米ではマスクをする人は特殊な人として使用してこなかった。しかし、感染者の増加速度を見ると、アジアと欧米とで明らかな違いがあります。アジアが緩やかな増加なのに対して、欧米は爆発的な増加が一時期ありました。この違いはマスクの使用に関係があるのではと考えます。

私は感染症が専門でもありません。全くの素人ですが、素人から見てマスクの効果について検証してみようと思います。

 

感染経路について

 

まずウイルスの感染経路について、介護職なら知っておくべき!?新型コロナ・インフルなど感染症予防の基礎知識をもとにに復習しておきましょう。

感染経路は大きく「接触感染」「飛沫感染」「空気感染」に分けて考えるのが一般的です。

接触感染

皮膚や粘膜に対する直接的な接触だけでなく、ドアノブや手すり、タオルなど感染者が触れた物にウイルスが付着し、それが手・指に付着し、口などに入って感染するのが接触感染です。

感染者の体内から放出された新型コロナウイルスの生存期間は、【図解】新型コロナウイルスの生存期間によると、

空気中       3時間
銅の表面      4時間
ボール紙の表面   24時間
プラスチックの表面 2~3日
ステンレスの表面  2~3日

ということです。表面が滑らかな物ほど生存期間が長いようです。衣類はだいたい24時間と考えられます。

 

飛沫感染

ウイルスが、咳やくしゃみ、会話によって唾液の飛沫が飛び、それが体内に入ることで感染するというものです。

飛沫は5㎛以上のものを指します。飛沫の飛距離は1-2mと言われているため、その範囲いる人に飛び散った飛沫の中のウイルスが鼻や口から侵入して感染します。飛沫は水分を含んでいて重いため、空気中を漂うことはなく、短時間で床や地面に落下します。

空気感染

飛沫の水分が蒸発して小さな粒子(エアゾル)となったウイルスが空気中を舞い、それを吸い込んだ人が感染するものです。同じ空間にいる場合はもちろんですが、空気の流れによっては感染者から遠方であっても感染する可能性があります。

ウイルスは5μm以下の小さいものですから、普通のマスクくらいであれば通り抜けてしまいますので予防するのは極めて困難で、医療機関ではN95という特殊なマスクで感染を防止します。

ただし、この空気感染を起こすとされている感染症は結核・はしか・水疱瘡くらいに限られると言われています。

 

新型コロナウイルスの感染経路は、接触感染と飛沫感染と言われています。

 

マスクの効果について考える

マスクの効果についてはさまざまな考え方があります。最も多いのは、感染者からの感染を防ぐという点では効果は限定的だが、感染者が他者に感染させないという点では効果があるということです。では、その根拠は何なのでしょう。

感染者からの感染を防ぐという意味でマスクの効果が限定的ということについて

感染者からの感染を防ぐということで、一般の使い捨て不織布マスクや布マスクの効果は限定的とされる理由は何なのでしょう。

それは、これらのマスクのウイルスに対するフィルター効果にあると思います。エアゾル状態のコロナウイルスの大きさは0.1μmとされています。これに対して一般のマスクの目ははるかに大きくて、ウイルスは自由に通過できてしまいます。

以前イラストで見たことがありますが、紙の貼ってない障子の桟にピンポン玉を投げ込むようなものだというたとえを見て納得しました。たまに桟から弾き飛ばされるものもありますが、ほとんどが通過してしまいます。これが、被感染という点からマスクは効果がないという理由かと思います。

本当に感染されることを防止するには、N95マスクを使用する必要があります。

ウィキペディアによりますと、

N95マスク(Particulate Respirator Type N95)とは、アメリカ合衆国労働安全衛生研究所(NIOSH)のN95規格をクリアし、認可された微粒子用マスクのこと。

であり、N95規格とは、

アメリカ合衆国 NIOSH(National Institute of Occupational Safety and Health)が定めた9種類(後述)の基準の中で最も低いもので、「N」は耐油性が無いことを表し(Not resistant to oil)、「95」は試験粒子を 95% 以上捕集できることを表している。

NIOSH規格で用いる試験粒子は、フィルターで最も捕集しづらい、つまりフィルターを通過しやすいサイズの粒子状物質で、空力学的質量径でおおよそ0.3µmの粒子であり、この粒子径で95%以上捕集できなければならない。なお、N規格の試験粒子は、塩化ナトリウム(NaCl)、DOPが用いられる。試験粒子は、ろ材のタイプにより選択される。

N95とはフィルター自体の性能を示すもので、装着後のマスクと顔との密着性は保証していない。使用にあたっては、正しい装着を実施する必要があり、サイズの確認のため、最低年1回のフィットテストが必要で、息の漏れが無いかを確認するシールチェックは、マスク着用の度に行う。

と説明されています。大雑把に、「0.3μm以上の粒子を95%カットできるマスク」と理解しておきます。一方で、コロナウイルスの大きさは0.1μmということですから、N95マスクでも完全にウイルスをシャットアウトすることはできないということになります。

ここで対象にしているのは、エアゾル状態の0.1μmほどの大きさのウイルスです。いわゆる空気感染で感染するウイルスです。ところが新型コロナウイルスは空気感染で感染することはほとんどないとされています。空気感染による新型コロナウイルス感染を防ぐ目的でマスクをするのは意味がないことになります。

それでは飛沫感染はどうでしょう。新型コロナウイルスは飛沫感染では感染するとされています。

飛沫感染を受けるのは、感染者の吐く息からです。感染者の吐いたばかりの息は水分を含んでいて体積が大きくなっています。通常のマスクでもウイルスが通りにくくなります。しかも水分でマスクに付着しやすいと考えられます。このように考えると、飛沫感染を防ぐ目的では、一般のマスクでも効果があるのではと期待できます。特に感染者からせきやくしゃみを浴びせかけられるような場面では、確実に効果があるのではないでしょうか。

感染させないという意味でのマスクの効果について

ウイルス感染者が他人に感染させないという意味では、マスクの効果は大きいと思います。WHOも、厚労省でも感染者がマスクを使用することを推奨しています。

ではなぜ効果があるのか。私はこのように考えます。

上でも書いたように、ウイルスそのものは0.1μmという小さい物体で、一般のマスクは自由に通り抜けてしまいます。しかし、感染者から吐き出された呼気に含まれるウイルスは水分を含んで体積が大きくなっています。一般のマスクでも通りにくくなるでしょう。しかも水分を含んでいるので、布に付着しやすくなります。ですから、完ぺきではありませんがかなり高い割合でウイルスの拡散を防止できると考えます。

マスクに対するアジアと欧米の文化の違い

欧米では顔の一部、特に口と鼻を隠すのを非常に嫌がります。マスクをしている人は、人にうつる病気を持っているのではないかといった偏見の目で見られます。電車の中で日本人がマスクをしていると、席を遠ざけて座ることもあるようです。マスクをしていると、顔を見られては困るような犯罪者の目で見られることもあるようです。

一方で、日本、韓国、中国などアジアの国々ではマスクをしている人を良く見かけます。新型コロナウイルスが拡大する前でも、周りの半数くらいの人がマスクをしているように感じました。アジアではマスクに対する抵抗感がないといってよいでしょう。

欧米とアジアの新型コロナウイルス感染拡大の違いを見る

下の図は日本経済新聞社の下記サイトで公開されているものです。

https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/coronavirus-world-map/

各国の発表やWHO、米ジョンズ・ホプキンス大のデータを基に日本 経済新聞社が集計してビジュアル化したもので、世界の新型コロナウイルスの感染状況の推移がわかります。

世界の新型コロナウイルス感染状況 2020/02/01

世界の新型コロナウイルス感染状況 2020/02/29

世界の新型コロナウイルス感染状況 2020/03/28

世界の新型コロナウイルス感染状況 2020/04/18

これを見ると中国の急速な感染拡大がありましたが、強力な外出制限等を行った結果収束に向かいました。

しかし、3月に入ってから、イタリアに始まりスペイン・イギリスそしてアメリカで急速に感染が拡大して、一気に中国を抜く状況になりました。

韓国でも一時急速に拡大していますがほぼ収束しています。日本も拡大しつつありますが、欧米に比べて拡大の速さは緩いです。他のアジア国も欧米に比べると感染速度は穏やかです。

欧米諸国とアジア諸国の感染拡大の違い、それはマスクの使用にあるのでは

上で見たように、欧米諸国とアジア諸国の新型コロナウイルス感染拡大の速度と大きさの違いはどこから生じているのでしょう。いろいろな要因があると思いますが、私はマスクの習慣の違いも大きいと考えます。

アジアではほとんどの人がマスクをしています。これに対して欧米ではマスクをしないのが基本です。

感染を受けないという点では、飛沫感染を防ぐということである程度の効果は期待できるでしょう。

問題は感染者が他人に感染させないという点で、マスク着用が大きくかかわっていると思います。欧米ではマスクをしていると周りから警戒の目で見られます。それがいやで、感染者であってもマスクをしないことがあるかもしれません。感染していても症状が現れないので、マスクをせずに他人に知らずに感染しているかもしれません。

このように考えると、今まではマスクの感染防止効果は限定的とされてきましたが、上のマップでも明らかなように、マスク使用がウイルスの感染拡大防止に大いに貢献していたのではないかと思えるのです。

欧米でも最近マスクの効果が見直されてきて、多くの国でマスク使用を推奨するようになってきました。外出時にマスク着用を義務付ける国もでてきました。世界的にマスク姿が多く見られるようになるのでしょう。

 

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